テレワークの導入にあたっては、各種デジタル技術を活用したDX推進が不可欠です。この記事では、テレワークとDXの関係について解説します。なぜテレワークにDXが関係するのか、テレワーク導入に伴いどのような課題があり、解決するにはどうすればいいのか、といった点を取り上げます。
これからテレワークの導入を考える企業やテレワークを導入したもののうまくいかなかった企業のご担当の方は、参考にしていただければ幸いです。
目次 :
テレワークがしづらい業務
コミュニケーション不足
勤務状況が把握できない
業務管理ができない
人事評価が難しい
IT資産の管理とコスト
セキュリティの問題
データ共有の問題
『Eye“247” Work Smart Cloud』が解決できるテレワークの課題
テレワークの業務、勤務状況を可視化
『日報/月報』をコミュニケーションに活用
テレワークにおけるDXとは
DXとは、「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略語であり、簡単にいうと、デジタル技術を活用することによって生活やビシネスを変容すること、と解釈することができます。
DXは、近年増加しているテレワークにも大きく関連するものです。例えば、テレワークを導入するにあたっては、PCやタブレットのような端末のほか、インターネット環境の整備などが欠かせません。また、オフィスで働いている時と同レベルのセキュリティ環境の構築、遠隔でも業務を可能にする各種ツールの導入なども必要です。
このように、テレワークを導入するにあたっては、デジタル技術を活用し、従来のビジネス環境を変容することが求められます。デジタル技術の活用でビジネスを変容するDXとテレワークは切っても切り離せない関係にあるといえるでしょう。
テレワークでよくある課題
テレワークは、すべての企業で導入できるものではありません。テレワークの導入にあたって、企業はさまざまな課題に直面することとなります。ここでは具体的にどのような課題があるのか解説します。これからテレワークを導入しようとしている企業のご担当の方は参考にしていただければ幸いです。
テレワークがしづらい業務
テレワークが導入できる業種にも関わらず、テレワークの導入を難しくする業務があります。
例えば、機密性が高いため会社に行かないと資料の閲覧ができない、各種申請の承認ができないといったケースや電話や直接のコミュニケーションが多い業務、メモや紙に書くことが多い業務などです。
中には、テレワークの導入を断念せざるを得ないケースもあります。
コミュニケーション不足
テレワークは、オンライン上で他の社員とつながることはできますが、基本的に作業は1人で行うこととなるため、どうしてもコミュニケーションが不足してしまいます。
オフィスに出社する場合、近くの座席の人と気軽に会話ができるほか、業務での不明点が発生してもすぐに相談できます。
しかし、テレワークになるとこのような機会がなくなってしまい、コミュニケーション量が大幅に減ってしまうでしょう。コミュニケーションが取れないため、作業効率が低下する、孤独を感じるといった社員が出てくる可能性もあります。
勤務状況が把握できない
テレワークは、対面で仕事をするわけではないため、社員一人ひとりの勤務状況の把握が難しくなります。オフィスであれば、在席しているかどうか、何をしているかといったことは簡単に把握できますが、テレワークとなると目が届かなくなるため、社員は簡単にサボることができる環境にあります。
業務管理ができない
人材や資金といった経営資源を適切にコントロールするためにも、業務状況を適切に管理することは欠かせません。
しかし、テレワークでは一人ひとりの勤務状況の把握が難しいため、業務管理もできなくなる可能性があります。
テレワークを導入する場合、時間による管理ではなく、一人ひとりの目標や役割などを明らかにしたうえで、進捗状況をこまめに管理するといった体制を整える必要があります。
人事評価が難しい
テレワークの中で、いかにして人事評価を行うか、という点はテレワークを導入する多くの企業が直面する課題です。働きぶりが直接見えないため、テレワークでは普段の勤務態度や業務プロセスを評価することができません。
そのため、これまで成果をあげるまでの過程を評価してきた企業にとっては人事評価の方法を検討し直さなければなりません。
また、企業によっては、テレワークをしている社員としていない社員が混在しているケースもあります。そのような場合に、テレワーク社員と出社社員の評価に不公平感や不満を感じさせる恐れもあるでしょう。
IT資産の管理とコスト
テレワークにおいては、いかにして自社のIT資産を管理するかという点が重要になります。テレワークで使うPC端末が会社から貸与された端末か、個人端末を利用したBYODかなど、最近利用が増えているスマートデバイスも含めて、ハードウェアとソフトウェアの両方を会社の管理下で一元管理することが求められています。
例えば、テレワーク中にPC端末やデータ記憶媒体といった物理的なIT資産を紛失してしまい、情報が漏えいする可能性はゼロではありません。
企業側は、万が一のケースに備えて、IT資産の稼働状況を把握して、社外で働く際のルールについてもしっかりと整備し、共有することが大切です。
セキュリティの問題
テレワークのように、オフィス外で仕事をする場合、セキュリティ対策も欠かせません。
テレワークをする場合、クラウドサービスやVPNなどを使って社内のシステムやデータにアクセスすることとなります。
しかし、フリーWi-Fiを使って作業をする、暗号化されていないネットワークを使うなど、ITやセキュリティの知識が十分にないとマルウェア感染等の外部脅威リスクや情報漏えいリスクが高まります。 このような事態を回避するためにも、セキュリティに関するルールの整備が必要不可欠です。
データ共有の問題
テレワークで業務を行う場合に、データ共有の重要性が高まります。USBデバイスやPC端末に保存して情報を持ち出すケースもありますが、紛失リスクを考え、最近ではクラウドサービスのストレージやVPNを利用して社内の共有フォルダへアクセスさせるケースが多いでしょう。
どちらにしても情報漏えいや不正アクセス等のセキュリティリスクが高いので、ファイル暗号化やアカウント管理の徹底、VPN通信を利用した安全な通信環境の構築など対策を講じる必要があります。
DXでの解決策
ここまで紹介してきたテレワークにおける課題は、さまざまなデジタルツールを利用したDXによって解決することができます。
例えば、業務に関する資料を全てデータ化し、クラウド上で管理するようにすれば、会社以外の場所からでも資料にアクセスできるため、テレワークを導入しやすくなります。
また、コミュニケーションツールを導入することで、コミュニケーションの活性化を図ることも可能です。
メールとは違い、コミュニケーションツールはチャットツールのように気軽にメッセージが送れるため、テレワーク環境下でもコミュニケーションの量を確保しやすくなるでしょう。
さらに、Web会議ツールを導入し、相手の顔を見ながらコミュニケーションを取れる仕組みを作ることも、コミュニケーションの活性化に貢献してくれます。
そのほかにも、勤怠管理ツールを導入することで、社員の勤務状況をオンライン上で可視化することができるため、勤務状況の把握や人事評価を行いやすくなります。
テレワークの課題を解決できるツール例
テレワークがしづらい業務 | 会計サービスや電子署名など各業務に特化したツール |
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コミュニケーション不足 | 仮想オフィス、Web会議ツール、チャットツール |
勤務状況 | 勤怠管理ツール、打刻ツール |
業務管理 | 業務可視化ツール、スケジュール管理ツール、タスク管理ツール |
人事評価 | 人事評価システム、人事評価の手助けになるツール |
セキュリティ | エンドポイントセキュリティ、ネットワークセキュリティ、 ログ管理ツール、操作監視・制御ツール、IT資産管理ツール |
データ共有の問題 | クラウドストレージ、ファイル転送サービス |
このようにテレワークにまつわる課題をDXにより解決し、安全なガイドラインを基に運用することで、テレワークを定着させて社員のワーク・ライフ・バランスを実現することができます。
テレワーク導入をきっかけにDXに取り組むことで社内の業務改善、生産性向上など相乗的な効果を生み出すことも可能になるでしょう。
『Eye“247” Work Smart Cloud』が解決できるテレワークの課題
Eye“247” Work Smart Cloudは、業務可視化、IT資産管理、セキュリティ対策、情報漏えい対策などテレワークの課題を幅広く解決できる生産性向上ツールです。
ここでは、いくつかの機能を紹介します。
テレワークの業務、勤務状況を可視化
『Eye“247” Work Smart Cloud』は、PC操作があった場合、1分単位で操作ログを取得します。取得データをもとに、テレワーク中の業務を洗い出します。
Eye“247” Work Smart Cloudで可視化できる業務 |
PC操作を伴う業務で、書類の作成やデータ入力・分析を行う業務やデザインやプログラミングなどの技術的な業務 |
Eye“247” Work Smart Cloudで可視化できない業務 |
PC操作を伴わない業務で、会議や電話などPC操作以外を使ったコミュニケーション業務や書類やノートなどの実際の物を使った業務 |
『Eye“247” Work Smart Cloud』の『ダッシュボード 就業時間ランキング』では、勤務時間と作業時間(PC操作があった時間)の差分を可視化します。
勤務時間の中で作業時間に含まれていない時間が多い場合や複数人に共通してある場合は、DXによって可視化できる作業があると判断できます。
以下は、可視化できていない業務をPC操作にログを残すことができるツールをまとめた表です。
電話対応 | PCを使って電話をするツール、PCとスマホを連携するツールなど |
会議や打ち合わせ | オンライン会議ツール、仮想オフィスツールなど |
契約まわりの処理 | 決裁サービス、電子署名など |
ノートなどのメモ書き | メモツール、マインドマップツールなど |
DXによってすべての業務が可視化できることが理想ですが、現状の環境や体制で現実的な範囲で業務の可視化に対応させていくことが重要です。
『日報/月報』をコミュニケーションに活用
テレワーク時の課題として「コミュニケーション不足」と「適正な評価への不安」が良く挙げられます。社内にいれば分かり合えることも、テレワーク中のコミュニケーションだけでは難しいとされています。
『Eye“247” Work Smart Cloud』の『日報 / 月報』では、一日の働き方を定量的に分析し、その日の業務内容を可視化します。
テレワーク時にどのような業務にどれくらいの時間が掛かり、どの業務でつまずいたのかなど、その日の業務報告を作業実績と一緒に上司へ報告することができます。また、上司から部下へは、報告内容の「フィードバック」も可能です。
『Eye“247” Work Smart Cloud』は、このような双方向のコミュニケーションを支援し、テレワーク時におちいりがちな「コミュニケーション不足」と「適正な評価への不安」を解決に導きます。
『Eye“247” Work Smart Cloud』は、この他にも多くの機能を備えており、「業務分析」「IT資産管理」「情報漏えい対策」「セキュリティ対策」の4つの切り口で、テレワークにおけるさまざまな課題を解決・支援します。
まとめ
今回は、テレワークとDXの関係について解説しました。近年、テレワークを導入する企業が増えていますが、テレワーク中の働き方がわからない、コミュニケーションが不足してしまう、情報漏えいが不安など様々な課題を抱えています。
テレワークの導入にあたっては、多種多様なデジタル技術を活用し、働きやすい環境を構築することが大切です。今回の内容を参考に、テレワークの導入準備を進めてみてください。